2人目の出産の話(VBAC)
自然分娩でも帝王切開でも、お産はどちらも大変。。。
こんにちは、haneriです。
1人目の出産があっという間の帝王切開で、その時の気持ちのついていけなさと、その後の友人からの何気ない言葉とで、しばらくはお産のモヤモヤが消化できないでいた一人目の出産。
その消化できない気持ちを抱えている人って、実は自分一人だじゃないんだなと思ったのが、その後ネットで調べたら出てきた数々の帝王切開に関するブログや、帝王切開を経験した人たちが集まって語り合う会などの数々の情報。
そういうのを読むにつけて、あぁ、帝王切開も一つのお産だったんだなぁと思えるようになったのは、実際のお産からは2年くらいが経過したころでした。
そんな中で出会った言葉がVBACという言葉とその経験者のブログでした。
私が出会ったVBACについて、調べたことや経験談、感想などを今回は書いてみますね。。。
VBACとは
VBACとは、「Vaginal Birth After Cesarean」の略で、帝王切開した人がその後のお産で経膣分娩をすること。
VBACのリスクは子宮破裂などの可能性があり、成功する確率も60~80%と言われています。通常のお産での子宮破裂は1万人~2万人に1人と言われている中、VBACではそれが1000人に1人や100人に1人と言われており、通常の出産よりも高い確率で起こる可能性があるそうです。
リスクはもちろん理解しているつもりなのだけど、あのモヤモヤしたグレーな時期の強烈なイメージとその後の心の傷が思った以上に深く、私は都内でVBACができる病院というのをいつしか強く意識するようになりました。
復帰後の仕事もとても面白くなっていたので、あと少しあと少しという気持ちで、1人目の出産から4年近くあいての二人目の妊娠。その頃には二人目はVBACをすると決めていたので、最初の妊娠判断の時から、そのことは夫にも相談していました。
都内でVBACをやってくれる病院は、東京警察病院か日赤医療センターという2択しか頭になかったので、地元の産婦人科で紹介状を書いてもらい、自宅から通いやすい警察病院を選択して、通い始めました。
東京警察病院への問い合わせ
VBACを希望して出産したい旨と紹介状がある旨を添えて東京警察病院に問い合わせたところ、先生を指定されて、その先生宛に予約をとってくださいとのこと。
(その先生しか、警察病院ではVBACをしていなかったみたいです。)
東京警察病院での初めての診察
指定の先生は、こんなこと言ったら失礼なのですが、飄々としたふわっとしたおじさん先生でした。
1人目が帝王切開になってしまった理由(私の場合は子どもがあと半回転する必要があり、予定日も1週間過ぎていたことなどにより、自然分娩になるにしても難産になるよということで、「回旋異常」という理由で帝王切開になった)をじっと聞いてくれて、「でも、陣痛始まってなかったんでしょ?陣痛でいくらでも回る可能性あるのになぁ」という一言が、すごく私の中のわだかまりを消化してくれて、今回はこの先生を信頼してお願いしてみようという気持ちが強くなりました。
とはいえ、必ずVBACができるかは保証できないし、いつでも帝王切開になる可能性はあるからねということは、何度も説明されました。
VBACの妊婦健診
VBACでも、妊婦健診は通常の検診と変わりませんでした。
警察病院の場合は、2回に1回の超音波検診だったので、毎回画像写真がもらえるわけではなかったけれど、その合間は助産師さんの検診で、お腹の音を聞いて、赤ちゃんが元気な様子を確かめることができました。
VBACだから違うことっていうと、VBACをすることによって発生するリスクに対する同意書を書いたことくらいでした。これは、配偶者のサインも必要なもので、それにサインするときは、VBACのリスクを再認識した時でした。
ある検診の際、先生から「うちは予定日超過は待たない病院なんだよね」というお話しがありました。
1人目の時なかなか陣痛の気配がなかったので、私の体質的には遅くなるタイプじゃないかと思っていたので、この言葉はちょっと気になってていました。
ただ、実際に予定日が近くずくにつれて、子宮口もだんだん開きはじめ、38週の検診時は5cmくらいにはなっていたので、うまくすればこの週末陣痛が来るといいねという話にもなりました。が、しかしそんなうまく陣痛は来ず、結局は39週2日で入院して、促進剤で出産ということになりました。
VBACでの出産(私の場合)
私の場合は、結果からすると子宮口をやわらかくするくすり+バルーン+2日がかりの促進剤というフルコースでした。
1日目。朝10時に入院して、入院準備をし、LDRに移ってさて開始。子宮口が開ききっていないので、くすりとバルーンをセッティングして、促進剤を入れ始めてから、わりとすぐにピリッピリッという陣痛みたいなものが2分半置きにきた。
痛いんだけど、これはっ!という初めての痛みに嬉くなりながらじっと痛みに耐えていたのですが、私の場合にはそれが本陣痛にはならず、夜の19時に終了。
2分半置きにずっと耐えていたので、19時に終了した時は、本当にスッキリとしたというか、人生で一番スッキリぐっすり心置きなく寝られそう!という感じでした。
辛かったもう一つの理由がバルーンなんだけど、そのおかげで、この時点では、10cmまで開いていたので、明日生まれるねということで、就寝。
2日目。9時頃からゆっくりなのかと思ったら、朝7時から、促進剤開始。スパルタ!と思いながら、また、昨日と同じ2分半置きの痛みにじっと耐える。。。うん?昨日よりも楽な気がする。。。のは、バルーンがない分だけの楽さだったようです。
その後、10時半ころから、割と本気で痛くなり始め、看護士さんにも本陣痛と認定してもらえたので、晴れて夫に連絡。午後半休にした夫は、お昼頃に来てくれて、その後の陣痛のたびに、一緒に腰というかお尻の骨のあたりをぎゅーっと押してくれて出産まで付き合ってくれました。
実際に生まれたのは16時半頃。お産の時間は、本陣痛からの時間で数えるらしいので、私の分娩時間は6時間くらいという記録に。でも、その裏では空白の12時間があったのでした。
最後、胎盤がなかなか出てこなくて、少し引っ張りますねと言われたのは、おそらく帝王切開の時の傷口に胎盤が癒着しているからではないかというお話しでした。そのせいか、通常よりは出血量が多くなってしまったので、自分のベッドに移動する時は車いすを勧められるくらいだったようです。産後ハイですっかり元気で、「大丈夫です!一人で歩けます!」なんて言ってたけど、確かにふらーっとしてました。
出産後の体調
出産後の体調は、きわめてよかったです。
貧血のせいで多少のふらーっとはあったのだけど、何より産後に自分の足ですたすたと歩けているのが不思議で、ずーっと元気だった。
まぁ、後になって思うのは、産後ハイという状態ではあったのかとは思います。
だけど、帝王切開の産後の痛みを思うと、本当に、くらべものにならないくらい元気で、のんびりした産後の入院生活でした。
母子同室だったけど、2人目で余裕があったり、母乳が順調だったというのもあるかもしれません。
帝王切開と経膣分娩・VBACを振り返る
帝王切開と経膣分娩、お産はどちらも本当に大変。
帝王切開は、その前後の気持ちの整理や産後の傷の痛みが本当に痛かったし、経膣分娩は、陣痛は本当に長い時間で痛くて大変だった。途中で、もうお腹切ってください、ってなんど言いそうになったことか。。。ただ、気持ちの消化や整理はついて、子育てにもすごく前向きになりました。なので、私は二人目の出産でVBACを選択してよかったと思っています。ただ、それは何事もなく生まれてきたから言えることなのは事実です。
上記に書いたことは、あくまでも私の場合であって、その他にもいろんなケースがあると思うし、また無痛分娩を選択した人は、無痛分娩でのいろんな痛みやエピソードがあったりとかもするので、お産は本当に人それぞれで、他人がとやかく言うものではないなぁと思っています。
ただ一つ言えるのは、だまって聞いてあげることが、その人への一番の寄り添い方なんだと思う。
では!
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